クルド語とペルシャ語について、初学者の比較感想
Rojabş
今日はクルド語の親戚ペルシャ語との関係についてお話ししたいと思います。
皆さんペルシャ語はご存知でしょうか?ペルシャ語はアラビア文字を使う言語で、イランで話されています。あまり馴染みがないかもしれませんが、実は英語と遠い親戚にあたります。
インド=ヨーロッパ語族と言われますが、英語はもちろん、ペルシャ語もその中に入る言葉です。
なので実は少しだけですが似たようなところもあるそうです。とはいえ、かなり昔に別れたので、学者でなければどこが似ているかなどはわからないでしょうが。
さて、クルド語も実はインド=ヨーロッパ語族で、ペルシャ語とは近い親戚関係です。もっとも、クルド語とペルシャ語では話が通じないとの事ですが、しかしそれでもドイツ語と英語くらいには近い関係のようです。
そんなペルシャ語と同じ言葉がクルド語にはいくつかあるようです。
例えば、皆さんはクルディスタンという言葉はご存知ですか?アフガニスタンやトルクメニスタンなど他にもあるかと思いますが。実は「〜スタン」というのはペルシャ語からきておりまして、一般的に何々人の土地という意味だそうです。なのでクルディスタンはクルド人の土地、アフガニスタンはアフガーン人の土地、トルクメニスタンはトルクメン人の土地などと表現できます。
しかし、中には単なる場所を表す事もあり、国名であるパキスタンなどはパク(清浄)+スタンで「清浄な土地」という意味となったり。あるいは、ゴレスターンというペルシャ語の単語は、ゴル(薔薇)+スタンでゴレスターン(薔薇園)という意味になります。
なのでワラビスタンも蕨+スタンで、蕨の土地という意味になりますね。
クルド語もそうですが、これら〇〇スタンと名のつく土地はペルシャ語や親戚の言語と関係がある土地のようです。
中にはトルクメニスタンのトルクメン人ように、トルコ系の言語を話す民族も使いますが、言葉が取り入れられるくらいペルシャ語の影響は強かったようです。
他にもペルシャ語との関係を伺わせる言葉があります。
クルド語は一般的に神という言葉は、アラビア語のアッラー(Allah)ではなく、xwedêを使うようです。これはペルシャ語の神であるkhudeに発音が近いです。(両方ともカタカナで書くとホダ、ホダーという読み方に聞こえる場合もあるかもです)
そして実はクルド語のxwedêとペルシャ語のkhudeはxwadāyという語から派生しているそうです。親戚同士なので、言葉は似るようです。
クルド人、イラン人の多数派はイスラム教であるため、アラビア語のアッラーを使うと思いましたが、実は私が思った以上に複雑で、民族の言葉を大事にしていたようです。
また一つ勉強になりました。
とはいえ、ペルシャ語と似ている事をあまり強調しすぎると、間違いもあるかもしれません。
ただ、クルド語初学者としては、この意外さが面白いと感じました。ここに他意はない事をあらかじめお伝えします。
クルド語がどこまでがクルド語でどこまでがペルシャ語か、将来的に理解したいと思います。まだまだ難しいでしょうが。
おまけ
Xwedêについては以下のサイトを参考にしました。百科辞書とwikiですが、糸口を見つけられて良かったです。
https://en.m.wiktionary.org/wiki/خدا#Persian
https://kotobank.jp/word/ホダー-133300